主な検査項目(略称) | |
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肝機能 | AST(GOT)、ALT(GPT)、γグルタミルトランスペプチターゼ(γ-GTP)、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH) |
アルカリフォスファターゼ(ALP)、ロイシンアミノペプチターゼ(LAP) | |
総ビリルビン(T-BIL)、直接ビリルビン(D-BIL)、間接ビリルビン(I-BIL) | |
腎機能 | クレアチニン(CRE)、尿素窒素(BUN) |
膵機能 | アミラーゼ(AMY) |
心機能 | クレアチンキナーゼ(CK) |
糖代謝(糖尿病) | グルコース(GLU)、ヘモグロビンA1c(HbA1c) |
痛風 | 尿酸(UA) |
脂質代謝(動脈硬化) | 総コレステロール(T-CHO)、中性脂肪(TG)、HDLコレステロール(HDL-C)、LDLコレステロール(LDL-C) |
骨代謝 | カルシウム(CA)、無機リン(IP)、マグネシウム(MG) |
電解質 | ナトリウム(NA)、カリウム(K)、クロール(CL) |
栄養状態 | 総蛋白(TP)、アルブミン(ALB)、コリエンエステラーゼ(CHE) |
貧血 | 鉄(FE)、不飽和鉄結合能(UIBC) |
炎症 | C反応性蛋白(CRP) |
その他 | リウマチ因子(RF)、ヘリコバクター・ピロリ抗体(HPAB) |
迅速かつ正確に検査結果を報告する検査部
検査部は大きく生理検査と検体検査に分かれ、生理検査では最新鋭の機器を配置し超音波、心電
図、肺機能、血圧脈波、筋電図、脳波、聴力の各検査を行います。
特に超音波検査においては技師の多くが認定超音波検査士の資格を持っており、エコー撮影に深い知識と技術を持って病院の診療体制をバックアップしています。
検体検査は短時間に多くの検査を行い、迅速に(30~50分)検査結果を提供しています。検査データは日本臨床衛生検査技師会、各種メーカーのサーベイランスに参加し徹底した精度管理を行っています
当検査部では、迅速に結果の出る外来をバックアップするため「高機能」「高精度」「迅速性」を追求した検査部を構築しており、研究会や学会に積極的に参加し、患者さんにとって快適に検査が受けられるよう検査部全員で努めています。また他部署とも連携を計りチーム医療にも積極的に参加しています。
【認定資格保有技師】
超音波検査士( 消化器:7名 循環器:1名 体表臓器:4名 健診:2名 泌尿器:2名 )
血管診療技師(CVT)2名※2022年2月時点
生理検査 / 超音波検査について(エコー検査)
超音波検査とは
ベッドに横になって頂き、超音波ゼリーを塗布しプローブを当てながら検査を進めます。超音波検査は、痛みがなく人体に無害で放射線被曝の心配もないため、繰り返し行うことが可能です。検査領域として甲状腺・頸部、頸動脈、乳腺、心臓、腹部、下肢血管などがあります。
腹部超音波検査
肝臓・胆嚢・腎臓・脾臓・膀胱・子宮・前立腺などの大きさや性状、腫瘤性病変がないかを調べます。
所要時間:10~20分
【注意事項】
検査予約時間の4~5時間前から食事は控えて下さい。
膀胱や前立腺などの検査を受ける場合は、検査前の排尿は出来るだけ我慢をして下さい。
心臓超音波検査
心室や心房の拡大・肥大がないか、心臓の動きに異常はないか、弁の逆流はないかなどを検査しています。弁膜症、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、心筋症、先天性疾患などの診断に用いられます。
所要時間:20~30分
甲状腺・頸部超音波検査
甲状腺の大きさ、腫瘤の位置や大きさ、血流の状態を調べ、副甲状腺や耳下腺、顎下腺なども観察します。バセドウ病や橋本病などのホルモン異常、腫瘤性病変などを評価することが出来ます。
所要時間:5~10分
【注意事項】
ネックレス等は外して頂き、襟元の開けられる服装でお越し下さい。
頸動脈超音波検査
血管内を観察し、脳梗塞や心筋梗塞などの原因にもなり得るプラークや血栓、狭窄(血管の詰まり)の有無を調べる検査です。
所要時間:10~15分
乳腺超音波検査
視触診で発見した「しこり」の性状を観察したり、マンモグラフィで指摘された腫瘤や石灰化を観察します。乳腺の発達した若い女性や妊娠中の方も安心して検査を受けることが出来ます。
所要時間:10~15分
下肢静脈・動脈超音波検査
足の血管内に血栓や閉塞がないか調べます。血栓は脳梗塞や肺塞栓症など、閉塞は閉塞性動脈硬化症の原因になります。
所要時間:20~30分
検体検査
血液学検査
血液検査は主に①血球検査、②凝固検査を行っています。
①血球検査は血液中の赤血球・白血球などの有形成分の形や状態を観察します。 ②凝固検査は血液の止血や凝集の機能を機器で測定します。 ①血球検査、②凝固検査で分かることは貧血や白血病など血液の病気・出血のし易さなどで、患者さんの体の中でどのような異常が起こっているのか把握・診断するためには欠かすことのできない検査です。
生化学検査
生化学検査では血液や尿に含まれるタンパク質や糖、脂質、電解質、酵素などを測定することにより様々な病気の診断を行います。
免疫学検査
免疫学検査ではB型肝炎やC型肝炎、HIVなどのウイルス感染症検査を行っています。また、内臓の癌を検査する腫瘍マーカーと呼ばれるPSA(前立腺ガン)やCEA(大腸・肺ガンなど)、CA125(卵巣ガン)などの検査、バセドウ病や橋本病などの自己免疫疾患の診断に有用なTSH、FT3、FT4などの甲状腺機能の検査を院内で検査しています。
一般生化学検査
一般生化学検査は尿、便を対象に検査を行います。尿検査では健常者では検出されない糖や蛋白が尿に漏れ出ていないかなどを検査します。また、さらに詳しく検査する為に尿中の細胞や結晶、細菌などの固形成分を顕微鏡を用いて調べる尿沈渣検査を行います。便検体では、便中に血液が混じっていないかを検査し、消化管からの出血の有無を調べることにより大腸ガンの早期発見に繋げています。
健康の手助けをさせて頂くために、質の高い検査を提供出来るよう日々研鑽を積んでおります。
検査に対する不安や何かお気付きの点がありましたら、小さな事でも構いませんのでお声掛け下さい。